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照葉大吊橋

 綾町憲章に「自然生態系を生かし育てる町にしよう」という一項が定めてあります。鳥獣類・爬虫類・昆虫類などが照葉樹林の中で生存している即自然生態、そこに真の意味の自然が生まれます。

 照葉樹は独特の遺伝子の働きによって種や萌芽から樹木が発生し、競い合いながら生育して現在の大樹林を形成したもので1982年(昭和57年)にこの価値ある自然林が九州中央山地国定公園に指定されました。
 日本の常緑広葉樹を構成する植物の多くは、葉があまり大きくなく、表皮が発達して厚く光沢があり、冬の寒さに比較的強いのが特徴です。このような常緑広葉樹は、熱帯のそれと区別して「照葉樹林」と呼ばれています。このような樹林は、日本の南西部から台湾・中国の雲南省・ヒマラヤ南斜面にかけて見られますが、世界的に見て生育地は狭く、その上、古くからこの植生域に人間が定住して人類の文化の発達と極めて密接な関係があったため、原生の動植物生態をそのまま残した自然林は少なく、人類の生活のルーツをたどる上でも貴重なものとなっています。その中でも、この綾川渓谷の大規模な照葉樹林は他に類を見ることができない原生的なすぐれた樹林です。

綾の照葉大吊橋

綾の照葉大吊橋の画像

 昭和57年5月に九州山地国定公園に指定され、その2年後に架橋した綾の照葉大吊橋は、観光のためのモニュメントだけで はなく、照葉樹林文化の源である照葉樹の森を全国の人々に普段見られない視点から見ていただき、自然の恵み、自然生態系のすばらしさを感じてもらい、自然 の大切さを認識して頂くために架橋されました。
 吊橋を渡りきると、山の斜面に沿った自然遊歩道が約2kmに渡り続いています。五感をいっぱい使って樹木の香り、様々な音、暖かさ、彩りを楽しんでください。

営業時間 ※年中無休
8時30分~18時00分(4月~9月)
8時30分~17時00分(10月~3月)
入園料

小中学生  350円

高校生以上 500円

お問合せ 綾照葉大吊橋料金所
Tel 0985-77-2055
橋名 (改築後)照葉大吊橋 (改築前)照葉大吊橋 かじか橋
形式 長経間2ヒンジ無補剛吊橋 長経間2ヒンジ補剛吊橋 長経間2ヒンジ補剛吊橋
長さ 250メートル 250メートル 75メートル
1.2メートル 1.2メートル 1.2メートル
高さ 142メートル 142メートル 22メートル
メーンケーブル 直径50ミリ(4本) 直径50ミリ(4本) 直径45ミリ
鉄塔の高さ 28メートル 28メートル 10.5メートル
設計荷重 60トン (一度に800人) 100トン (一般道路橋基準による)
完成年 2011年(平成23年)10月 1984年(昭和59年)3月

照葉大吊橋周辺地図

照葉樹林文化館

照葉樹林文化館の画像 昔から、豊かな照葉樹林とともに生きていた人々の暮らしは、鳥や獣を捕え、木を切り、焼き畑で雑穀やイモを栽培する、狩猟・山樵・農耕の三つが組み合わされたものでした。ここでは、こうした自然との共生を続ける中で生み出された、多くの生活用具や照葉樹林に生きる動植物を展示し、多くの方に照葉樹林文化を理解していただくために設けられています。

照葉樹林の植生

 照葉樹林は、低木層・亜高木層・高木層の3つの植生からなっています。それは、樹林が単一の樹木から成り立っているのではなく、3つの層が万遍なく太陽の照射を受けとめている豊かな植生だということを示しています。

  • 低木層・・・サカキ・ヒサカキ・サザンカ・ヤブニッケイ等
  • 亜高木層・・ヤブツバキ・モッコク・ヤマモモ・ユズリハ等
  • 高木層・・・カシ・シイ・タブ・クス等